概要
ひと昔以上前の本。
読む際に気を付けなければならないことは、当時と今のネット環境が大幅に異なることです。つまりは、証券業界を巡る環境が劇的に変わってしまっていることです。
ただし、株式投資に対する姿勢は参考になると思います。
2002年6月17日1版1刷
勝率よりも得失点差が重要
勝率がよくても、トータルでの損益がマイナスであれば、意味がない。
だが、現実には
儲けるときは小幅、損するときは大幅という投資家が圧倒的に多い = 肝に銘じよう
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小幅の利益の時には売らずに、大幅な利益になるまで我慢しなければいけない
大幅な損まで放っておかずに、小幅な損失の時に売っておかなければいけない
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儲かっているときはあわてて売らず、損し始めたらさっさと損切ってしまうリズムを目指そう
慣れた方法
慣れたやり方でないと勝てない
株式投資では慣れた手法を実践することが大切である
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プロの投資家は慣れた手法しか実行しない
慣れた手法は一朝一夕でできるものではない
いろいろ試してみて、多くの経験を積んでいきながら「自分にとって最も利益を出しやすい手法」を見つけ出す
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慣れた手法は個人差がある
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慣れた手法を見つけるまでは少額で
自分が納得できる程度の確率で利益が上がるやり方を見つけたら、徐々に投入資金額を増やしていけばいい
「徐々に投入資金を増やす」
「何度も繰り返して慣れる」
プロの弱点
機関投資家の最大の弱点は、「期間」である
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1年に一回は評価を受ける
そのため
評価される期限までに、一定以上の運用成績を上げる必要がある
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目先の結果欲しさに、無理を承知で短期売買をすることがある
損切
ロスカットこそ勝者への最短距離
名人ほど損失確定が上手
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迷った時はポジションをゼロにする
目次
第1章株式投資で大損するタイプ—-こんな投資家になってはいけない
1目一杯勝負は破産の近道
2経営危機銘柄には近づくな
3自社株全面依存は丁半博打と一緒
4勝率至上主義は致命傷に直結
5慣れない手法はうまくいかない
第2章売買テクニックの基本—-これぐらいは知っておこう
1場中の株価ウオッチングはアマには無理
2指値ぐせは生活破壊パターン
3多数銘柄売買は実現不可能
4急ぎの注文は事故のもと
5期間限定勝負は機関投資家最大の弱点
第3章気がつかないうちに陥りやすい失敗
1「武田薬品が上がったから二番手のエーザイを買え」は正しいか?
2株式分割銘柄の買い時は分割実施前
3ギザギザチャートは天井のサイン
4薄商い銘柄は価値半減
5方針変更は慎重に
第4章苦しい時の対処法—-負けを軽くすることが勝利への道
1ロスカットこそ勝者への最短距離
2ミスをした時こそ速やかな対応が肝要
3死んだ子の歳は忘れるべし
4見栄と意地は証券投資の大敵
5迷った時にどうするか
第5章飛びついてはいけない—-一見儲かりそうだが実は危険なこと
1信用ダブル買いは危険度倍増
2新高値・新安値銘柄ほど要注意
3SQで慌ててはいけない
4板は注文の一部分に過ぎない
5手口は読めない部分が多い
6投資レーティングやアンケート人気銘柄に気をつけろ
第6章株価指標これをチェックするだけで十分だ
1サイコロジカルラインは超簡単な指標
2騰落レシオは株価の先行指標
3二五日線カイリにも異常値はある
4ボリュームレシオは東証一部銘柄の判断に
5信用売り残増加銘柄を売ってはいけない
6信用買い残評価損益率は週に一度のチェックで簡単