概要
旧版から7年。2013年9月27日第一刷発行。
著者はモーニングスター株式会社代表取締役社長。
投資信託についての基本的なところは、他の本と同じですが、この本の最大の特徴は、モーニングスターの使い方を具体的に書いている点です。
基本的なところは、他の本と同じであることを考えると、本書をベースにするのが一番効率的だと思われます。
本書を基本書として、他の本を読んで理解を深めていくのが近道だと思います。
シャープレシオ
シャープレシオ=(リターン-リスクフリーレート)÷リスク
リスクフリーフレートはそれほど大きくない場合、考慮しないで簡易的に計算できる
シャープレシオの数値が大きいほど、効率性が高いことを示している
選び方のポイントは3つ
- コスト…注目点は「信託報酬」
- リスクとリターン…長期間のトータルリターンと、長期間のシャープレシオで比較検討する
- 運用資金の大きさと推移…運用資金は大きく、資金流入が続いていること
目標利回りを知る
資産形成タイプ
- 目標とするライフイベントは?
- ライフイベントに必要な金額とそれまでの期間は?
- 現預金の合計は?
- いざというとこのために備えておくべきお金はいくら? 毎月の手取り収入×6か月分
- 投資に回せる余剰資金はいくら? (3.ひく4.)
- 毎月の積立可能額はいくら? 毎月の収入合計-毎月の出費合計
- 目標達成に必要な年間の投資利回りは?
⇒モーニングスターの「金融電卓(運用-利回り)」を利用
ライフイベント 目安
- 結婚 200万
- 住宅取得 全体の20%の頭金
- 子どもの教育資金 中学~大学まで私立で1500万
- 老後 2000万~3000万
資産活用タイプ
1.目標とするライフイベントは?
2.現預金の合計は?
3.いざというとこのために備えておくべきお金はいくら? 2.×20%
4.投資に回せる余剰資金はいくら? (2.ひく3.)
5.毎月の取り崩し金額はいくら?
6.資産を何年間活用したい?
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7.目標達成に必要な年間の投資利回りは?
⇒モーニングスターの「金融電卓(取り崩し-利回り)」を利用
モーニングスターの使い方
「ファンド検索」
項目はかなりの部分が共通、大きく異なるのは「カテゴリー」
- 決算頻度:「1年ごと」
- インデックスファンド区分:「インデックスファンドのみ」
- 信託報酬等:「分類平均より小さい」
- DC(確定拠出年金)区分:「DCファンドを除く」にチェック
- SMA(ラップ口座)区分:「SMA専用ファンドを除く」にチェック
- 償還までの期間:「30年以上」
- 純資産総額:「1000百万円以上」
入力後、「検索する」をクリック
比較ポイント
- コスト
- リスクとリターン
- 運用資金の大きさと推移
- 請求目論見書でファンドの特色と運用体制を確認…売買回転率、地域分散、業種配分
*ファンドの特色と運用体制を確認することで、ESG投資に合致しているかが分かります
カテゴリーの選び方
国内株式型(インデックスファンド)
- 「国内株式型」
国内株式型(アクティブファンド):
- 「国内大型バリュー」
- 「国内大型ブレンド」
- 「国内大型グロース」
- 「国内中型バリュー」
- 「国内中型ブレンド」
- 「国内中型グロース」
先進国株式型:
- 「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジ無)」
新興国株式型:
- 「国際株式・エマージング・複数国(為替ヘッジ無)」
国内債券型:
- 「国内債券・中長期債」
先進国債券型:
- 「国際債券・グローバル・除く日本(為替ヘッジ無)」
新興国債券型:
「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジ無)」
- バランス型
- 安定運用タイプ:「バランス・安定」
- スタンダードタイプ:「バランス・安定成長」「バランス・バランス」
- 積極運用タイプ:「バランス・成長」
目次
はじめに
CHAPTER 1 投資信託はそんなに甘くない
1 投資信託は本当に”バラ色の金融商品”か?
2 投資信託の”魅力”の裏にある意味①──「少額から始められる」
3 投資信託の”魅力”の裏にある意味②──「比較的リスクが低い」
4 投資信託の”魅力”の裏にある意味③──「プロに任せておける」
5 投資信託の最大の盲点──コスト
6 投資信託選びのポイントは3つ
CHAPTER 2 投資信託選びの下準備
1 長期目標がないなら、投資信託に手を出してはいけない
2 目標利回りを知るための7ステップ―資産形成タイプ
3 目標利回りを知るための7ステップ―資産活用タイプ
4 資産配分を考える
5 投信選び前の基礎知識──インデックス連動型vsアクティブ型
CHAPTER 3 投資信託はこう選ぶ! 株式型編
1 国内株式型投信の選び方①──インデックスファンド
2 国内株式型投信の選び方②──アクティブファンド
3 先進国株式型投信の選び方
4 新興国株式型投信の選び方
CHAPTER 4 投資信託はこう選ぶ! 債券型・バランス型編
1 国内債券型投信の選び方
2 先進国債券型投信の選び方
3 新興国債券型投信の選び方
4 バランス型投信の選び方
5 積立投資で気をつけたいこと
CHAPTER 5 購入後のチェックと売却
1 ポートフォリオ全体を把握する
2 6カ月ごとにチェックすべきこと
3 1年ごとにチェックすべきこと
4 投資信託を売却する
おわりに