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「知っておきたい ホントに大事なお金の話」内容の要約と紹介:佐伯良隆

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概要

資産運用を始める前に、一度は読んでおいた方がよい。

お金に関する、基本的な「殖やし方」「守り方」「使い方」について書かれている。

正式なタイトル『日本人が教わらなかった 知っておきたい ホントに大事なお金の話』にあるように、日本人が教わってこなかった部分にフォーカスしている。

本書のように、日本人に基本的に欠けてしまっている認識・知識を確認してから、たとえば「ウォール街のランダム・ウォーカー」「敗者のゲーム」など投資の基本書を読んだ方がよいと思う。

そして、各取引形態ごとの概説書に取り掛かるのがよいように思う。

さて、本書の最後に書かれている「フェアトレード」の概念は、今後10年の間に日本においても急速に浸透していくだろうと思っている。

たとえば、近未来を予想している「ワーク・シフト」では、直接書かれているわけではないが、アプリオリなものとして書かれているように思われる。

そもそもお金とは

1.「魅力」
  とても便利な道具である
  たとえば、物々交換の世の中を想像してみよう
   ▼
  「時間」と「労力」がいくらあっても足りない
   ▼
  「腐らない」「持ち運びやすい」という性質はお金の最大の魅力
2.「魔力」
  われわれに欲がある限り、お金は「魔力」を持ち続ける
3.「暴力」
  人々をその力で操ったり傷つけたりもできる

「お金」と「時間」の関係

お金のことを考えるうえで、「時間」の概念は外せない
・利益を得る機会を失うことを「機会損失」という
・1年後のお金の価値を考える場合、「不確実性」を考えなければならない
 ▼
この二つを「考慮」するにあたって必要な考え方が「現在価値」
将来のお金を現在価値に換算するのに使う利率を「割引率」という
割引率=機会損失+不確実性
現在価値=将来のお金の価値÷(1+割引率)
 ▼
割引率の考え方は、金融世界では最も基本となるルールの一つ

お金の性格

金利とは、お金を借りる側が貸す側に払う、いわば「レンタル料」
 ↓
金利はお金に対する需要と供給できまる
金利は長くなるほど高く設定される
 ▼
銀行から多くの金利を貰うために払っている代償は、いつでもお金を引き出せるという「自由」
必要な時に、引き出したり、換金できないことを「流動性リスク」という
 ▼
お金は「自由に動かせること自体に価値がある」
=自由を失う時間が長いほど金利は高くなる
ユダヤ人の知人は語る
「かつて追われる民であったわれわれユダヤ人は、持ち運べる富としてのお金を大変重視している」

お金の殖やし方

リターンを得るにはリスクを取らなければならない
=お金の世界には「リスクとリターンの法則」が働いている
金融の世界では、リスクを「(収益の)変動性」と定義している
 つまり
リスクとは「(儲けの)ブレ幅」のこと
 ▼
ブレ幅が大きければ「ハイリスク」、小さければ「ローリスク」
 ▼
金融の世界でノーリスクとは、ブレ幅がないこと、つまり「儲けの可能性がない」ということ
 また
「ノーリスク=安全」ではない
リスクとはリターンを生み出す源泉であり、リスクがなければ、リターンは生まれようもない

リスクとリターン

リターンとは「どれくらいの儲けが得られそうか」という見込みのこと
=「期待収益(率)」
 ▼
単に得られる金額だけではなく、その確率まで考えなければならない

宝くじと投資

宝くじは、投資の観点で見ると、問題がある
 ▼
枚数を買えば買うほど、当たる確率は高くなるが、買えば買うほどお金を失う仕組み
=期待収益率は▲55%
 ▼
「ハイリスク・マイナスリターン」
投資家的視点からいえば、株を怖いからやらないという人が、宝くじを安心して買っているのが不思議ということになる

さまざまな殖やし方

お金を育つ土にまいて上手に育てる
大切なのは「土」選び
 ▼
「土」=銀行預金、国債、社債、株式、投資信託など
「アセット(=資産)」と言われる
日本人が大好きな「ローリスク・ローリターン」の代名詞「銀行預金」
 ▼
預金も立派な運用手段の一つ

お金の殖やし方を加速する2つの方法

1.複利運用
  仮に、5%で複利で運用した場合、30年後には4倍以上となる

  お金が2倍になる年数を知るには「72の法則」が有効
   たとえば
  利回り2%なら72÷2=36年
      5%なら72÷5=14.4年
2.レバレッジ(てこ)
   ただし
  レバレッジを高めれば高めるほど、同じ変動幅でも利益よりも損失の方が大きくなってしまう
  レバレッジをかければかけるほど、変動に弱くなりお金を失う恐れも高まる
   ▼
  とても危険

リスクと上手に付き合う

「リスク=収益の変動性=リターンの源泉」
 ▼
リスクがあるからこそ儲かるチャンスがあり、リスクゼロで確実にもうかることはありえない
「ひとつのかごに卵を盛るな」
 ▼
1.資産の分散(ポートフォリオ)
  たとえば、株の銘柄を分散させるだけでなく、株式と債券ということなる動きをする資産を組み合わせることで、リスクを分散させる
  株価が下がれば、債券価格が上がる
2.場所の分散
  資産が一国に偏る「カントリーリスク」、自国に偏る場合を「ホームカントリーバイアス」という
3.時間の分散
  1)購入のタイミングを分散する
  2)リバランス

使い方

家を買うということ
=数千万円ものお金を、住宅という資産に固定することを意味する ⇒「流動性リスク」が発生
住宅を襲う3つのリスク
1.金利の上昇
2.収入の減少
3.家が被害を受ける

保険

保険はマイホームに次いで大きな買い物
 1世帯の平均年間保険支払額は約45万円(平均で約4件の保険に加入)
 ▼
45万円×30年=1,350万円
一生に1度あるかないかの入院で、20万~30万円を払えないリスクに備えるために保険に入っている

投資を学ぶにあたって避けられない考え方に「責任投資原則」(PRI:Principles for Responsible Investment)があります。2006年、国際連合事務総長のコフィー・アナンが金融業界に提唱したもので、機関投資家の意思決定プロセスにESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))を反映させるべきとした世界共通のガイドラインです。ESGを考慮に入れる投資手法は「ESG投資」と呼ばれ、他に「責任投資(Responsible Investment)」「持続可能な投資(Sustainable Investment)」などとも呼ばれます。ESG投資の流れを裏付ける考えの一つが、「責任投資原則」(PRI)です。すでに世界1,500機関以上のアセットオーナーや運用会社などが署名しており、世界最大の年金基金である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も2015年9月に署名しました。ESG投資は一般的な投資手法(メインストリーム)へと変貌を遂げました。そして、ESG投資や責任投資には持続可能性への貢献と、SDGs(エスディージーズ:Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)に貢献する役割が期待されています。投資の世界でもSDGsを基本事項として理解しておかなければならない時代になりました。今では一歩進んでポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)という、SDGsを達成するための投融資が始まりました。

目次

序章 お金の「力」についての大事な話
2章 お金と「時間の関係」についての大事な話
3章 お金の「殖やし方」についての大事な話
4章 お金の「守り方」についての大事な話
5章 お金の「稼ぎ方」についての大事な話
6章 お金の「使い方」についての大事な話
7章 お金と「経済」についての大事な話
終章 お金と「幸せ」についての大事な話

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