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帰属意識は”路線”に宿る STUDIO VOICE (2013.05.17)の記事

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言われてみると、その通り。

住んでいる区や市よりも、路線で語ることが多いし、帰属意識も高い。

JRなのか私鉄なのか。私鉄なら、どこどこ会社の○○線、のように。

いやぁ、確かにそうだが、気がつかなかった。

東京に住む人々の帰属意識について考えたい。なぜ東京に住む人々は、地域ではなく路線に帰属意識をもつのだろうか。

多くの人が移動に電車を利用するため、地域や道路よりも電車の方が生活になじんでいるという点はもちろん、それ以外にも理由は二つある。

一つは電車の特徴である「共有する空間」にある。車で移動する場合、同乗者がいなければ一人の空間で目的地へたどり着くため、だれかと空間を共有することがない。一方、電車は出発地から目的地まで誰かと共有しながら進んでいく。そのため、地方では誰かと共有する空間=「地域(市や町など)」となるのに対し、東京は路線に集約されるのだ。

次に、東京では地域単位ではなく、路線ごとに個性があるからだ。東京にはさまざまな路線があり、蜘蛛の巣状にレールが敷かれ、あらゆる方向へと電車が走っている。停車駅も乗客の”色”もバラバラであり、たとえ同じ駅を停車駅にもつ路線だとしても一方は高級住宅街を走り、一方は郊外に抜ける路線であったりと非常に多種多様のため、一つひとつの路線に個性が生まれている。帰属意識が地域に生まれるのではなく、路線に生まれるのはこのためだ。

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