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「データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」」内容の要約と紹介:ディミトリ・マークス,ポール・ブラウン

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概要

著者はオグルヴィ・ワンのマネージング・ディレクター。

オグルヴィ・ワンは世界3大広告代理店である、英国WPPグループのオグルヴィ・アンド・メイザー社のダイレクトマーケティング部門。

つまり、本書では「広告」の世界における統計学の利用方法が語られている。

いわば、ビッグデータのケーススタディである。
効果的な広告費をいかにして導きだし、設定するのかを具体的な事例・フローを豊富に使って示している
 ▼
いままで、広告費は、その費用対効果がきわめてわかりにくかった。
だが、技術の進歩によって、確実な効果が得られるようになってきている。
 ▼
テレビやラジオでさえ、デジタル化されることによって、その効果が具体的な数値で把握できるようにある
実際には、そこまで行えているわけではないが、理論的には可能になっている
 つまり
感覚でビジネスをしてきていた広告マンにとっては極めてシビアな時代が到来してきているということである
 ▼
さらに、将来においては
現在使われている手法や技術はなくなり、自動テスト、クリエイティブの自動ローテーション、自動ターゲティング、広告枠のリアルタイム売買など、自動化の波が押し寄せてくるかもしれない
 こうした時代が訪れた時、
広告会社にいるあなたはどうする?

一方で
こうしたツールが進化したとしても、絶対的なデータ・サイエンティストが足りない
 彼らは
・「技術者」 自動化されたシステムがスムーズに機能するように守る仕事
・「魔法使い」 ツールを最大限活用して、売り上げや利益を改善するアイデアを創出し実行する
 ▼
不足するデータ・サイエンティスト
 ↓↑
グローバル化
人材は、世界中から集められる

なぜなら、この仕事は、データの分析なのだから、どこでもできる
知識と、技術さえあれば

そして、将来訪れるであろう問題、それは、
プライバシーの問題
個人の好みは、その活動データが手に入れば、他者と比較することによって嗜好が分析できる

たとえば、Amazonのおすすめである
 ▼
将来的には
好んでみるTV番組から、好みそうなものばかりがCMとして流れてくるようになるかもしれない
 つまりは
CMのパーソナライゼーションである

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目次

イントロダクション:数字はずっと魅力的だった
監修者まえがき
第1章 リトルデータでビジネスを成長させる
 シスコシステムズのケーススタディ
 売上をどう増やす?
 本書の流れ
第2章 ターゲティング――誰にアプローチするか
 バリュースペクトラムモデル
 財布内シェア
 顧客のセグメント化
 データがなくても作り出せる
 顧客生涯価値
 モデルの全体像
 月曜日の朝にすること
第3章 メッセージ――何について話すか
 定性情報の定量化――BTのケーススタディ
 既存業務の補完
 自動化されたお勧めツール
   この商品を買った人は、こんな商品も買っています
 テキストデータの分析
 なぜ感情が重要なのか
 月曜日の朝にすること
第4章 ロケーション――どこで顧客を見つけるか
 もうひとつのターゲティング手段――検索エンジン
   内部データベース
 他に利用可能なデータ
 外部データベース
   デジタルネットワーク
 別の場所を探す
 月曜日の朝にすること
第5章 予算――いくら費やすべきか
 投資/回収曲線
 計量経済学モデル
 ハイブリット型アプローチ
 景気後退時の予算作成
 予算の分配
 地域による配分
 メディアによる配分
 パートナーの選び方
 全体像を理解する
 月曜日の朝にすること
第6章 測定――何が有効か、有効でないかをどう把握するか
 重要なものを測定する
 何を測るべきか?
 追跡メカニズムを導入する
 データのビジュアル化
 原因と結果
 すべてを組み合わせる――UPSのケーススタディ
 月曜日の朝にすること
第7章 最適化――有効なものをさらに活用し、無効なものを排除するには
 分析
 行動に移そう
 実行
 クリエイティブへのフィードバック
 デジタル環境におけるテスト
 実験室としてのデジタル環境
 ここまでの総まとめ
 効果的なランディングページ
 長期的な効果
 月曜日の朝にすること
第8章 アナリティクスの未来
 将来のトレンド
 データにいくら払うか?
 プライバシーと価値交換
 人材不足
 経済のグローバル化
 マーケティングの専門化
 アナリティクスの普遍化
 技術者と魔法使い
 変化か死か
 未来に備える
 研究拠点の設置
謝辞
訳者あとがき

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